2.複線や高架を旅客化の前提にすれば、莫大な整備費用(平成7年に葛飾区が930億円と試算)が必要
これによって採算ラインは非常に高くなりました。これが、新金貨物線は、旅客化しても採算が合わないと言われる原因です。
これによって採算ラインは非常に高くなりました。これが、新金貨物線は、旅客化しても採算が合わないと言われる原因です。
私たちは、複線・高架、大きな用地買収など一切に行わずに単線・平面での旅客化(平成15年に葛飾区が58億円と試算しましたが、平成18年に区議会には930億円だけを報告、勝手に長期構想路線とし、棚上げしてしまいました)を考えているため、採算ラインは非常に低くなります。単線・平面でも、採算が取れる運行ダイヤは可能です。JR東日本は旅客化に協力すると言ってくださっています。
旅客化は公設民営方式(上下分離)で行い、下の旅客化整備事業は公(葛飾区または第3セクター)、上の旅客運行事業は民(鉄道事業者)が行います。
電車と路線バスの連携、ライド&ライドで公共交通の利便性を高めます。
地元の企業の皆さまと提携し、駅(停車場)のネーミングライツ(命名権)や広告料など運賃以外での収入を確保し短期間で黒字化を実行します。新駅は、原則、無人とし、人件費などあらゆるコストは抑えますが、運行管理や車両整備などの安全に関しては、運行受託した鉄道事業者が質の高いサービスを提供します。
旅客化後は、新駅周辺は民間の力で開発が行われ、今まで、賃貸住宅経営などができる地域で無かったところにマンションなどが建ち、住民が増え、お店ができ、会社が興る。従来からあるお店にもお客さまがたくさん来て地元にお金が落ちる。沿線地域に活気が出てくる、そうなれば当然、新線の利用者は増えて採算ラインに早く到達するはずです。
私は、鉄道の整備においては、鉄道事業の採算性は非常に重要な問題ですが、それ以上に、旅客化後の葛飾区全体ならびに地元沿線に及ぼす生活環境改善、地域経済効果、区の税収なども含めて大きく長期的な視点で検討すべきと考えています。人口誘導政策において、鉄道新線の開業は非常に効果的な事業となります。